9月12日号のi-cityニュース

投稿日:2016年09月12日

○伊賀市議会定例会 一般質問3日目
○新町のだんじり見送幕を新調 完成記念講演会でお披露目
○第69回 伊賀地区中学校陸上競技大会 学校対抗選手権
○マクドナルド・カップ 三重県学童軟式野球大会 伊賀支部決勝
●上野商工会議所からのお知らせ
《速報》千代の国関の取り組み結果

【新町のだんじり見送幕を新調 完成記念公演会でお披露目】

復元新調を行っていた
伊賀市上野新町のだんじりの見送幕が完成し、
11日、ハイトピア伊賀で
お披露目とともに完成記念講演会が開かれました。

国指定重要無形民俗文化財
「上野天神祭のダンジリ行事」で巡行する9つのだんじりの一つ、薙刀鉾。

この見送幕「蘭人嬉遊図」が
年が経つにつれ色落ちや傷みが進んだことから
平成25年度から27年度にかけて
国庫補助事業により復元新調を行ってきました。

「蘭人」つまり外国人が
海岸の岩場で語り合う様子が描かれているこの幕。
11日に行われたお披露目では会場に新旧の幕が展示されたほか、
復元新調作業の工程を写した写真のパネル展示が行われました。

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そして講演は
復元新調にあたり監修を行った
一般財団法人 西陣織物館 顧問の藤井健三さんを講師に行われました。

新町の見送幕は綴織という織り方で織られたもので、
蘭人嬉遊図を描いたこのような幕は
現在では非常に珍しく貴重だということです。

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以前の見送幕が新調されたと言われる
1783年頃の日本では外国人は珍しい存在でした。

しかし西洋の文化や発明品などが
だんだんと入ってきた時代でもあり、
「蘭人嬉遊図が描かれた背景には
日本人が西洋のものを求めるようになったということがある」
と藤井さんは話しました。

綴織によって幕が作られたのは
文化・文政時代頃までで、
その後は刺繍が主流になっていくそうです。

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新町の見送幕は、
フランスのゴブラン織や
中国の綴織の技術などを取り入れたもので、
類似品が少なく、
「これまでの幕は文化財として
非常に貴重なものである」と話しました。